ノアザミ植栽、おじさんの前で号泣
この日は頴娃町の千貫平自然公園にノアザミ植栽のお手伝いに行きました。
千貫平は、私たち虫屋さんたちにはチョウが集まりやすいポイントとして、
また一般の方々には錦江湾や大隅半島が見渡せる絶景スポットとして人気があります。
そこに最近数が減少していたノアザミを復活させようと、
N峯先生夫妻が苗70本近くを作り、それを7か所に分散して植えました。
K谷氏は植栽における行政との交渉(許可申請)をすすめられ、
ご自身が準備された大きなノアザミも中央に堂々と植えることになりました。
さて、そういう活動の中、私は長男(中1)と次男(小3)を連れて行って、
そのお手伝いをさせました。もちろん、私も…
長男が「僕たちの植えた花に、将来たくさんのチョウが集まるなんて、いいよね~」
と言ってくれたからです。とっても夢のある話。その夢が実現するよう、願いを込めて
作業の合間に、そこの管理をされているおじさんと話をしました。
何気なく話しかけたのに…その後、私は号泣するはめに…
いじめられたのではありません。
おじさん、あまりにも素晴らしい話をして下さったものですから…
それは…以下のとおりです。(ホントはめちゃくちゃ鹿児島弁でしたが…)
「今日はいい天気になって良かった。私は隔週でここの管理をしているが、
この年でシルバー人材センターからの委託を受け、仕事があることに感謝している。
ここに来る時はいつも遠足のようなワクワクした気持ちで来ている。
しかし、お金を頂いて働いている以上、責任がある。
半端なことはできない。やるからにはしっかりとやらなければ。
人は大きく3つに分けるとしたら、1.知っていてそれをやる人、2.知っているが
それを見ているだけの人、3.それすらも知らずにいる人…になる。
私がここを管理しているということも、他の誰にも真似できない経験であり、
私はこの仕事に使命感と誇りを持っている。ここを訪れる人たちが『素晴らしい所だ。
また来たい』と思ってくれるような管理をしていきたい。
あなたたちが今日ここでアザミを植えたという経験は、何にも代えがたい経験だ。
何でも『経験』なのだよ。知っていても自分がやらなければ経験にはならない。
今日はお子さんたちはお母さんと本当にいい経験ができたね。
今は何をしたのか分からなくても、あの時自分がしたことが、
今の自分にどうプラスになっているか気づいた時、経験したことの意味が分かる。
これからもお子さんたちにはいろんないい経験をさせてあげなさい。
子育てはそれが一番大事なんだよ。私も今でもいろんなことを経験して、
みなさんに感謝できる人生を楽しんでいるんだから。」
…常にそう考えていた私には、おじさんの言葉は励ましであり、自分が認められたような
感覚で耳に入ってきて、汚れた軍手の端で涙を押さえ、うなずくだけの会話?でした。
その後、A子先生からも「ここにアザミを植えた小・中学生なんて、いないよぉ~」と、
ニンマリ言われて、私もそのお手伝いに参加できたことを嬉しく思いました。
ただ先生が作った苗を野原に植えたのではありません。
その背景にはどんな意味があったのか、子供に分かる範囲で話しました。
今後ノアザミがしっかりと根付いて、何百もの花を咲かせ、
そこにいろいろな環境の変化(チョウや他の昆虫たちの飛来も含む)があれば、
素晴らしい活動の第一歩だったんだと感じるはずです。
またそこを訪れるのが、楽しみにもなりました
この日この活動に携わった皆さま、本当にいい一日でしたね。ありがとうございました
何事も「自分が経験する大切さ」を学びました。
rurinさんも子供さんも、いい経験されましたね。
なぜかミレーの「種まく人」、思い浮かべました。
こういった植栽はすぐには結果がでなくても、いづれ必ず成果は現れますからね。
皆さんの心のなかに、大切な種がまかれたことと思います。
投稿: 南風 | 2013年4月30日 (火) 11:30
本当にいい経験ですね。
勉強だけでなく、子供にとって何が大事なのか、母である私が忘れないようにしなければ!と思いました。
素敵なお話、ありがとうございました。
投稿: ハチっ子 | 2013年4月30日 (火) 12:40
南風さま
「種をまく人」っぽいですね。素敵~
最初に草を刈って、それから耕したのですが、
それにしても竹笹の根がすごくて、耕すのに一苦労でした。
うちは移植ごてしか持参していなかったので、難儀しました
おじさんたちが鍬や大型スコップを持ってきていたので、
少しお借りして頑張りましたが、おじさんたちの力には及びません
みなさん、いい汗かいて、愛情たっぷり込めて植栽しましたよ
いい笑顔になりました
投稿: rurin | 2013年4月30日 (火) 22:37
ハチっ子さま
やってみることは何でもいいんです
ノアザミを植える経験に限るというわけでもないですし、
ハチっ子君親子もいつも素晴らしい活動をされていると思います
それにしても、子育ても難しいですね
投稿: rurin | 2013年4月30日 (火) 22:39
素敵なお話ですね。僕にとっても大きな力になりました。このアザミに花がついて、それに虫が集まり人が集まり、そしてこのときのことを思い出しお話に花が咲く。いい連鎖ですね。
投稿: 金太郎 | 2013年4月30日 (火) 22:52
金太郎さま
素敵な「連鎖」の発想ですね
さすが金さん
このとき、私の泣き顔を見たのは、おじさんだけでしたが、
化粧もとれて、さらに薄化粧になっちゃいました
でも、あまりにも胸に刻まれたいいお話だったので、
ブログに載せておこうと思った次第です
投稿: rurin | 2013年4月30日 (火) 23:45
いえいえ。その綺麗な涙が、なにものにも代えられない素敵なファンデーションですよ。
心の汚れた僕みたいなおじさんには流せない美しい涙。
投稿: 金太郎 | 2013年4月30日 (火) 23:49
金太郎さま
いえいえ、本当に汚い顔でしたよ~
そんな言いながら、また涙が出るぢゃないですか
投稿: rurin | 2013年5月 1日 (水) 00:39
rurinさま
お久しぶりです。写真にもメタボ親父(笑)が写っておりまして・・・
自分も感銘受けました。経験って大事です。しなくて後悔す
るよりも、やって後悔。というか、やることによりそれをや
った意味がわかるというか、もったいない。
回りにはいろんなチャンスあるのに、忙しいや疲れてるなど
大人の都合でチャンスの芽を摘むのはどうかと思い、出来る
範囲では一緒にやってるので、その考えも間違いじゃないと
実感できました。
ただ、自分は昨年まで学校関係で身動きとれなくて例会も行
くのもままならない状態でしたが、昨日やっと総会も終わり
ようやくフリーの身になったので、今日から・・・
と思いきや、長男は4日間、BSの訓練キャンプでおらず・・
まぁ、それも経験なんですけどね。
アザミが根づいてくれるのを期待して(*^_^*)
投稿: ちっぴぃ | 2013年5月 3日 (金) 06:50
ちっぴぃさま
すみません、久々の長文ブログにお付き合い下さり、
コメントもありがとうございます
ちっぴぃパパも学校関係でのお仕事、大役を果たされ、
それも素晴らしい経験だったことと思います。
その姿を見て、お子さんもきっと何かを感じてくれていることでしょう
BSもいい経験ですよね キャンプ、楽しんできて欲しいです
私は普段は芽をつんでばっかりですよ~
子育てって、難しいですね
あれから、あのアザミたち、どうなったでしょうか?
また千貫平に行く機会があれば、ここで紹介しますし、
ちっぴぃさんが行かれた際は教えて下さい。
楽しみですね
投稿: rurin | 2013年5月 3日 (金) 23:39